こおり/朝の空/鏡/田中修子
 
考えてみたらあたりまえだけど
詩をかくひとにも
なにかしら毒のようなものをまとう
ひとがいた

目立ちたいひと
偉くなりたいひと
人を貶めたいひと

なんだか
スンと
さみしいきぶん

澄んだ
冷たい
こおりになって
?み砕かれたい


/

詩人と名づけられたとたん
わたしはなにもかも
分からなくなってしまう

それらしきものに変化するのは
むかしからとても得意だった
そうでなければ生きられなかった

いい子になる
優等生になる
職場でいちばん頑張っている人になる

なりきったとたん
つかれてしまう
そしてわたしは
言葉の浜
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