忘れて/藤鈴呼
 

真夏は
シャーベットが
ありがたかった

ザクザクの路面で
そんな日々を
思い出す

ギザギザの心は
まるで
氷柱みたいに
心を 射抜くから

少し 温まる頃
陽光に充てて
安らいだ 時間

力を抜くのは夜と
決まっていた筈の
勝手に思い込んでいた
ワタクシの心臓が

トクン
ゆるやかに 揺れた
カタン
誰かの足音に
ビクン
もう 振り返る事も
忘れて

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