生きて行く価値/花形新次
 
「自称詩人は
忘れられることはない
だって
誰にも覚えられていないから」

それについては特にない
どうでもいい
本当にどうでもいいんだ

寝たきりだか
立ったきりだか知らないが
あと2,3ヶ月で死にそうなジジイ、ババアや
働きもしないで
日がな1日パソコン前に鎮座している
性犯罪者予備軍に
いちいち関わっていられないのだ

そう愚痴をこぼすと
妻にこっぴどく叱られた
「何を言っているの!
あなたの使命は何?
生きている価値は何?
自称詩人を世の中から
殲滅することでしょう?
それ以外、あなたに
どんな価値があるって言うのよ!」

という訳で
やらなくちゃしょうがねえんだよ




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