貯蔵庫が騒々しい―たとえそれを完璧に閉じ込めていたとしても。/ホロウ・シカエルボク
少しゾッとしたね。具体的にどうこうなんて話はまるでないけれど、直観的にそれは嘘じゃないと感じたんだろうね。変な選民思想にとらえて欲しくないんだけど、自分がそのへんの連中とは同じではないんだってことは、結構幼いころから知っていたからね。いや、どっちがいいとかっていう話じゃない、それはただ違うってだけの話なんだけど―コンピューターにたとえるなら、見た目は同じだけど配線とか、配列とか、そういうのが微妙に違うモデルなんだ―性能じゃなくてクセがあるとでもいうのかな。だからさ、いろいろ話は脱線したけれど―なにが言いたいのかっていうとね、つまりさ、俺は君の写真を未練がましく飾ったりはしないけれど、きっと長いこと覚えているだろうねっていう…そういうこと。
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