完全体のためのプロト/ただのみきや
イプ」
などと銘打っていることに矛盾を感じていないのだ
だが的外れなようで以外とそうでもない
絶望は新たな希望へ最も近い場所
石を積めば積むほど建物が崩れて往くだろう
設計そのものが狂っているのだ
心も体も言葉で出来ている訳ではないのだから
言葉にすればするほど
原初の海の感覚は枯渇する
あと数百年 数千年も待たずに
あの日わたしたち(わたし)が夢に見た時代が来る
こんな雨の日には
アンモナイトに乗ってついつい口笛なんか吹いてしまう
気づきはしないさ
せいぜい耳鳴り 気圧のせい そう思うのが関の山
《完全体のためのプロト:2018年5月9日》
戻る 編 削 Point(5)