鵯/ただのみきや
アンタッチャブルな鼻っ柱を
柱時計でブン殴れば
暗転した
白目が綺麗
あんどろ目だ
案山子は不思議そう
疑問符と感嘆符を節操もなくぶちまけて
亀の甲羅を剥ぐ
バングラデシュ人のように
きれいな肌の袋小路で
打ち上げられたバンドネオンが星座を乱す
ラテン語で広がる波紋
宿屋のおやじが女装する
街を上げて時代を上げての追剥だ
次郎を眠らせろ
卑弥呼を躍らせろ
バスに乗って国境を渡れ
蛙のパンタロン
顔のない仏像に跨りながら
薄紫色をした雲雀のしずくで爪先を染めろ
ラクダの腸で縄跳びする
羊や山羊の匂いのする少女たちと一緒に
大鍋で煮られて
歪みの神のみが知
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