ワームホール/043BLUE
 
それは
ありふれた日常に
巧妙に
隠されている

たとえば
ほら

君が今朝飲み残した
コーヒーカップの底に

向かいのアパートの
窓ガラスの黒に

蝋燭の炎を眺めている
君の背中にだって

ポッカリと
開いている・・・

ぼくの意識は
そこから
流出して

ぼくがまだ
到達していない世界へ
つながろうとしている
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