本棚/
浅見 豊
魔法使いの女は星を司る蛇を探す
佇む兵士たちは闇夜を知ろうとして身を潜める
灯りの点った牢で捕らえられた彼らの膚に黙々と焼印を押す腕
悲鳴は押し殺された大地の果てに寒々と吹く
時は十二杯の盃
酔いを忘れて本棚に残された手紙
誰かがそこに居たのだろうか
蝋燭の灯された食卓
─全ては古代の絵巻物か・・・
どちらにしろ私の見るものは
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