夢の女/
坂本瞳子
夢を見ることなどとおに忘れた
そんなことをいうあなたの横顔は
泣いているようにさえ見えた
眠り方を覚えてくれたのは嬉しいけれど
なんだか寂しい気持ちが胸に押し寄せ
別離の時刻(わかれのとき)を悟った
せめて夢に見て欲しい
あなたの前から消えた女を
追いかけては来ないで
いついつまでも
戻る
編
削
Point
(1)