夢の女/坂本瞳子
 
夢を見ることなどとおに忘れた
そんなことをいうあなたの横顔は
泣いているようにさえ見えた

眠り方を覚えてくれたのは嬉しいけれど
なんだか寂しい気持ちが胸に押し寄せ
別離の時刻(わかれのとき)を悟った

せめて夢に見て欲しい
あなたの前から消えた女を
追いかけては来ないで
いついつまでも
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