「私」という人間/さがらみずは
 

  大人として
  子供に教えなきゃいけないことが
  「人は、いいひと、だけじゃない」
  
  力弱い、無垢な子供は、あらゆる標的になりうる
  守りたい、だから、覚えてほしい
  「人は嘘をつく」
  「人を傷つけても全く気にしない人がいる」
  「信じてはいけない人がいる」

  ああ、情けない
  情けなさすぎて涙が出る

  「嘘をつくな」と
  「誰にでも挨拶」と
  「困ってる人は親切に」と
  教えているのに

  なのに、
  「オマエをだますものがたくさんいる」と
  教えなきゃならないのか!

  私の抱える矛盾すら、無垢に見つめる子供
  ああ、私は
  弱く小さくだらしない者です

  でも、君の目を、まっすぐ見られない人間には、なりません
  私の誓いです


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