それは不完全な割り箸であった/
暁い夕日
それは不完全な割り箸であった
何処かの外国で作られた物だろうか
緩やかに少し曲がっていて
きれいに割る事が出来なかった
不完全な私にピッタリだと
曲がったその割り箸で、苦労して麺をつかむ
思えば妻に苦労をかけている
涙がポロリとつゆに落ち、
調味料と溶けて、つるりと
喉を通ってゆく
苦くも美味しい
この、
博多ポンコツの味
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