積もる文/OMEGA
 
 紙ヒコーキが宛もなく漂う部屋に、ため息をつく少女は独りメランコリック。

「ふぅー→」

 自身の名と同じ物をしたためては、雪玉にして投げたり、鶴にしては頭を撫でたり。
 その用をなさなかった文達は喜んでいます。

 思いの丈を知るには充分過ぎたから。

 少女はまだ、また、筆を握ります。
 いつか産まれくる詩のために。
 幼いお話しを編んでいます。
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