ガルシアの首/
zitensha
蛞蝓が這った
ガルシアの生首に浮かぶ大きな口
聾唖の夜を食べ尽くした
黒い蟻が闇の眼の上を行列をなして歩いていった
柱時計がうごめく時を止めた
その時の裏側に我々の生が凍りついていた
ガルシアの大きな口が全ての闇を喰らい尽くす
おお、ガルシア
ガルシアの首は今、お前の目の前で切り落とされる
お前は闇の王国の入り口に黙って佇むわけにはいかない
そうしてお前はまた聾唖の夜と全盲の眼を持つ夜に入っていくのだ
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