アナタツイオクハ?ハンプクハ?/腰国改修
する癖がある。キェルケゴールが『反復』の冒頭に掲げた老ピロストラトゥスの言葉「野の木に花香り、園の樹に實匂う」。桝田啓三郎氏の註釈を読んだ後、私の中で「アナタツイオクハ?ハンプクハ?」の問いが発せられた。続いて「日本人は追憶の民である!」と誰かが私の中で叫んだ。「詩人こそ追憶の民である!」と、また誰か。私は、性急過ぎるだろうよと呟く。手塚治虫は日本人であり日本の漫画家で理系の頭脳も併せ持つ(であるから、科学空想的な発想と漫画家としてのクリエイティビティが巧く混合されたのだろうけれど)。「追憶」という映画は西洋人の手によって作られた。私自身は西洋人も日本人も、つまり人間は追憶派であると同時に反復派でもあると思う。反復が科学や西洋的合理主義と結び付きやすい要素を持っていて、追憶がロマンティシズムやポエジーに通じやすいのかなとも思う。
いずれにしても、私は、どちらかと言えば追憶派で反復の恋情を捨てた所謂ポンコツ派であるから、こういう問題を暇に任せて考えることが出来るのだ。
さあ、私の中の私たちよ、静まるがよい。私が統合してあげよう!
<つづく、多分ね>
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