営み/狩心
人の話を聴く時は
自分の中に流れる音楽を止めよう
無心に風にひらひらと舞う
真っ白い綿毛のように
私はあなたの断面を見る
あなたの日々と過去を想像する
あなたの目となって
雄大な自然とそこに住む人々の文化を目撃する
そこにあなたたちを見る
あなたたちに囲まれて
私を発見する
あなたの問題を 私が見つけ
私の問題を あなたが見つけた
そんなささやかな営みを終えて
遠くの方から新しい音楽が流れてくる
無数に飛び交う音符の
わずかだけをどうにかつかみ取り
鞄の中に大切にしまう
つかみ取れず
風と共に去った音符たち
私が諦めずに生きていたら
またどこかの丘で
風に吹かれるだろうか
口笛を吹く
手に入れたばらばらの音符を繋ぎ合わせるように
繋ぎ合わせた先に
また出会いがあるように願って、
今日も
人の話が聴きたくなる
営み
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