腰まで糞まみれ/はだいろ
いところをゆるめていくような。
パンツ越しの手のひらに、
生暖かいこんもりとしたうんこが、大きめのゆで卵のような重みを、
あっという間にもたらす。
ぜひ想像してほしい。
会社へ向かう人の流れの中、
必死でうんこを押さえつつ、
近場のトイレはどこかと、かつてないほど脳みそを回転させる。
最寄りのトイレでは他の社員とぶつかる恐れがあるため、
多少距離はあるが、ホテルのトイレへ向かうことを選択する。
まさに前衛での選択である。
常に真剣な結果を招く、まさに人生の選択がここに。
もしそのトイレの大の方に、誰かが既に入っていたら、
万事休したのだが、
もうそんなこ
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