白痴の王の孤独/古具をふね
 
我が主、瑠璃の海から生まれ出で
 螺旋の円を描きながら、虚無の大地に降り立った

 私以外に誰もいない
 私以外に誰もいない
 私のために 私のために

 今の今まで生きてはみたが
 千代の空、万物の色
 一羽の八咫烏は飛び立った
 私以外に誰もいない

 君の鏡の向こうの夢の場所
 虚無の影に
 生きてはみたが
 誰もいない
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