cat nap/竜門勇気
地獄行きの鈍行に乗って
四月の待つ駅に向かった
緑色の鋼の橋桁
猫が歩くだけの昼下がり
血みどろの口論なんて
何年ぶりだったろーかよ
四月が僕の電話を鳴らす頃
列車の窓から街を見てた
壁だらけの部屋の中
あなたはどこにもいけない
羽がないから伸ばせない
そんなもんなくてよかったよ
甘くて乾いた臭いがどっかでしてる
見せかけの祈りだけ叶っていく
気持ちのいい昼下がり
その気持ちの正体を検索
一人づつ吸い込まれる穴
順番なんてのもあるときゃあるらしい
なくした歯車はどこ行ったんだ
最後になんて言ったんだ
それだけの論理で
列車は窓を持っ
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