いつだって気づかないところで孵化は続いている/ホロウ・シカエルボク
ば疑問を追及することだってままならないだろう、思考を止めないことだ、そうすれば隣人と同じような生きものになることもない…まるでラインを辿っているだけみたいな、そういう連中のことさ…「ラインを辿る」っていうのは、まさしく現代的な思考停止を表現するに相応しい言葉だな、そう思わない?ほんの少しだけ乗り遅れている感じは否めないけれどね、だけどそんな些細な誤差なんかきっと、取り立てて騒ぐほどの意味はありはしないさ、二十年前に書かれた小説が当時を象徴しているかどうかなんて判断することが出来るかい?ビートルズが終わって、イギー・ポップの年甲斐もないパンクロックが流れる、彼を一番パンクだと思ったのは、シャンソンを
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)