199X年世界は核の炎に包まれた/
TAT
1999年も終わろうとしているというのに
街は浅薄で非情で
僕らは岸に打ち上げられたレミングスのように
死に場所(ねぐら)を探していた
粗い冬の波が
灰色の空の下
何度も何度も砂浜を侵攻しては
退いてゆく
朽ちた木材と
カプコンのシールを貼った
プラスチック樹脂で積み上げられた
ゲームセンターの筐体で出来た
標高十数メートルの城が
そこには在って
潮や砂
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