水のための散文詩/岡部淳太郎
 
ってきよめま
しょう滝から落ちて川になるささやかな流れ
この川の上を小さな笹舟がうたをのせてすす
む頭上に目をうつすと星ぼしが水に洗われた
ために美しくひかりかがやいており水は流れ
るために流すためにいつもそこにあり天空を
かける水の奔流肉のなかをめぐる水の韻律水
はうたであり水はいのちでもあるのか私はあ
なたのためにうたうたう聴く人よあるいは聴
くことのない人よ私は水そしてまた私はうた



(二〇〇五年三月)
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