藤色の空/藤鈴呼
 

淡い空の色は
何時の時も
同じ色合いに非ず

暮れゆく紅色も
始まりの藍色も
揺れる程に 美しい

喩えるように
流れる雲に
我の思いを乗せて

割れた空の隙間に
埋め込むのは
永遠の 夢

儚い声色が響く
雷鳴が轟く上に
重なって 溶ける

飛沫の上がる海は
冷たいけれど
身も引き締まる

遠い空気感に
膨張した心を
ゆっくりと 預ける

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