歩行と舞踏 ★/atsuchan69
 
鮮紅色の空が液状に溶け出し、細かな雫となって降りそそぐとやがて男の立っている意味のない地名も時間のないそのマカ不思議な場所も遠く何処までも濃く赤みがかった不吉な色に染まった。白いガンダムは、オレンジの斑な夜に背いたコシヒカリだった、それに窓もドアもない地下室には鉛筆が一本ただ転がっているだけだ。きっとヒ日常の長い線路がジュラ紀の地球から敷かれてやっと今に至っているのだと思う。男はため息をつくと仕方なくタール状のべとつく赤い大地をスキップし、両の腕を大きく振ってイメージすることの禁じられた世界へ向かって踊り歩きはじめた。途中、ところどころに【レ】のような【し】が落ちていた。それが果たして「死」なのか
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