アメ横?/よーかん
 
 また会えたらと思って来たんだけど。」

「はい」

彼女は水パイプを吹かすことはせず、
ただそのまま置いた。

「ああ、なんか素敵なヒトだったから。」
「はい、沢山喋れたヒトが来たって、言ってましたよ。」

「ああ、そう。
 ウザがられてなさそうで嬉しい、かな。」

はい、そうまた言って、少し硬めな微笑み。

(つまんねえな、この娘)

「タバコ、いいかな。」
「はい。」

「灰皿、ありますぅ?」
「はい。」
だけ言って、取りに行く。

ピースを出して、来る前にツケた。

なんだろね。

店なんて、店員がほぼ80%だって、
この娘は気付いていない。

このテのバイトって最近多いな。
お・も・て・な・しぃ、は、
意外なほど上級者だけが

知る世界だから。

ああ、

ケバブ買って帰んだったな。

ああ、

ザンネン。




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