存在/
バカ男
かすかな痛みのような
くすぐったさのような
さわさわと産毛を逆立てられるような
そのような感覚を経て
ある日気がつくと
バカ男はバカ男でした
バカ男がバカ男であること
バカ男がバカ男でないこと
恐らくバカ男にとってはどうでもいいことです
なぜならそれはとても自然に
あることも、ないことも
常にあたりまえだから
ふっと小さく息を吐く
たったそれだけで空気は震えます
これからもずっとバカ男はバカ男
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