草稿?/よーかん
第四章
二歳年上のイトコが
「オレの一番は紅の豚だ」と
映画ツウなジブンの生き様を語り始めたのを聞きながら、
「また観ないといけないな。」と頭にメモしていて、
理由を訊かないボクの鈍さにイトコはすぐイラ立ち、
訊ねるのを待つ間に耐えきれないといった声色で、
「あれだけは小娘が主人公じゃないオトコの映画だからな」
そう言い捨てた。
なぜ、オレはジブンの好きな映画だとか
オンガクだとか
そういったどうでもいい
どうでもいい外のコトを理解出来るオンナを理想と思ってしまっているんだろう。
あの、コンビニの女は、
家庭が出来てから、
映画館ではムスコが観たい映画しか観ていな
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