草稿?/よーかん
 
第一章
 
今年の正月前後の二週間、
心の中を台風が通り過ぎて行った。
 
去年の秋、
正しくはその前の秋に。
仲間の離婚のお陰で、
呑みにも乗る気になれず、
家飲みの癖がまたぶり返した。
 
ペットボトルの赤ワインとアタリメやチーズ
部屋でユーチューブ、
ネットフリックス、
フールとグーグルビデオを
ハシゴする時間だけが、
生きがいのようなオトコになっていた。

「えっと、ホットコーヒーSサイズもお願いします。」
「砂糖とミルクはご利用になりますか。」
「ああ、いえ、そのままブラックで。」
「ありがとうがざいました。」
それだけで、ピーススーパーライ
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