ライフスタイル/こたきひろし
を睨み付けたまま
そして言った
次の駅で私と一緒に降りて下さい
誤解しないで不可抗力ですよ
僕は言った「遅刻しちゃうから無理です」
ここで荒立てたくなかったら私の言う通りにして下さい
その言葉に僕は観念して同意した
次の駅で降りると彼女も一緒に降りた
一目散に逃げようかと思ったがより以上に状況を悪化させる懸念を感じてしまった
モーニングコーヒ飲みませんか
彼女が言ってきたのは驚きだった
駅員を呼ぶんじゃないの
僕が恐る恐る聞くと
そんな事しませんよ
彼女は微笑んだ
だったら何だろう、お金?
僕は聞いた「少しだったら払えるけど」
はーいおしまい
彼女は言った
実を言うと
僕と彼女は二人とも平日が休みだった
一年近く同棲していて倦怠期を迎えていた
ある夕食の時彼女が提案した
「痴漢ゲームしようよ」と
普通とは言えない提案をした
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