プーペの歌/坂本瞳子
瞬きすることなく
声を上げることもなく
冷たい表情のまま
ボクをいつも見下ろしていた
永遠はいついつまでも
続くものだと思っていた
歌の終わりが
サヨナラをもたらすだなんて
疑うことさえなかった
月明かりの下
しなやかな手足に
ボクのそれを絡めてみたり
冷たい身体を覆う滑らかな皮膚は
磨くとさらに輝きを増した
固められた金の巻髪
桃色の頬
大げさな睫毛
真っ赤なルージュ
脈打つことない
冷たい身体の
キミはそれでも美しく
永遠だったはずなのに
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