兎探知機/ああああ
 
あ、止まった、くらいな感じ。でも尻尾は兎探知機になる。うさぎは花壇を食い荒らすから先生たちには嫌われてるけど、ぼくはかわいいから好きだ。うさぎを捕る罠に仕掛けるエサの入ってる箱が置きっぱなしになってるのをみていいことを思いついた。雨どいに細工をして雨水がエサ箱に流れ込むように。配合飼料は溶けて流れてしまう。腹を空かしたうさぎはぼくの靴をかじる。ぼくの靴は足踏みすると光るやつだったので、ボタン電池が飛び出す。舐めてみようかな。でも危ないかもしれない。ちょっと舐めてみたいけど、でも危ないかもしれない。

記憶は溶けて流れてしまう。だんだん止まる。脳の中で細工をして足踏みする。

大人になれないよねとときどき神が言って怖かったんだね。
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