フラグメンツ／雪どけ 十七音/ＡＢ(なかほど)
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雪模様 左様ならばの鳥と号く
梅林の 振り向き坂へ 港の灯
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現世の 踏み跡もなし 雪々野
海鏡 雪降るげんろ 魂火の
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明日消えるはずの記憶が雪になる
もうとっくに積もりはじめているのか
その雪もどっかの明日へつながって
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今朝の雪も溶けた午の格子窓
山白く会えないひとと息白く
。。 。
雪上にこぼした灰も白とする
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氷点下 要冷凍の世界地図
雪どけの朝 つかめないまま消えた
花匂う北森雪の最後の符
。。 。
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藻採り雪 炉端の祖母の指支度
手をつなぐ忘れたつもりの冷えた手と
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戸走りの冬越し飛蝗 奥間の灯
ねえジミー ただ雪割りの草上へ
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