海のサル、オレのクリスマス、二編。/本田憲嵩
 

纏わりつくように手で嬲ってくれる
おれの「肉鉾」はするどく水の流れを感じている




――そして海潮音は消え失せた



   「オレのクリスマス」


暖房はつけっぱなし
埃の溜まりまくった
散らかし放題のオレの部屋
コーヒーは飲みたい放題
ネットは一日中やりたい放題
コミックだって読みたい放題


エロ本も エロビデオも エロ動画も エロ画像も
おもう存分 観賞し放題
テンションは変にあがり放題
ネットカフェや個室ビデオも顔負けの オレの部屋


徹夜あけ
冬のうるわしい朝日にキラキラとかがやく
積りつもった白い雪が
まるでガラス細工かなにかのようにやたらと眩しい
文字どおりの
ホワイト・アウト・クリスマスである


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