柔木/本田憲嵩
 
澄んだ水の声で生じる
さらさらと1/fのゆらぎ


無温のかげろうのように薄い
そのようにしおらしい
そのように細ながく伸びている
柔木


けれ
ども
ふざけ半分でからませあう
うでとうで、
そのらせんとらせんのねじれ


そのとてもふにゃふにゃとした吸着力
でぃーえぬえー
でぃーえぬえー


そこに住みついている栗鼠のように
無邪気な黒い瞳


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