ココア色の雪/朝焼彩茜色
 


ほんのりが合間を縫ってココアを持たせた
降らない結晶を望みながら 
20年前の手の艶やかさを思い出しながら
ハンドクリームを細かい溝に落としてゆく
心は歳を取らない
鎧の全ては時間に押し潰されて
歪んだり伸びたり強制したり不正したり

前を向く
毒も吐く

頭で解っていてできないのは愚かだね
所詮人間ってそんなもん
故 心にもっと華を持たせてあげたい
心がなんぼの世界
頭が悪いのはどうでもよいこと

だから毒も吐く
そして前を向く
鎧だって剥いてしまう
心をすり抜けて対話を重ねて せめて
魂くらいは見たいけれど
所詮人間だから私には
小さな頭の隅っこで想像に戯れるしかできないけれど
自愛 華を持たせてあげたい

雪の降っていた20年前 ココア色
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