ドローゲームの知らせは街のあらゆる場所で/竜門勇気
 
うものが要るだろう
無限を体現する蛙が跳ねる
消えることも階街に入る
椅子に巣食う朝も白い糸を引いて
振動する針のような虹を嘲笑う
すべての根源はどこへ
軛に支配された全能の接続不感!
過剰さが前日と手をつなぐ
前日は暖かい
こんなものが欲しかったと
思っていた頃があったかもしれない
口上を誰にも与える経験
相乗に乗る黒い騎手は隻眼 隻腕
より悲しむべくは誰よりも幼く 愚昧で
腐らぬ体に宿った目
賢しい末期に発した声を
永遠に吐き散らす口
彼は死んでいて高木に捧げる水
智愛に満ちた時計と笛が
世界の終わりまで音楽のようなものを
打ち ひらめかせるだろう

じゃあ誰が勝ったんだろう
誰が負けて誰と誰が引き分けて
誰がそれを僕に知らせるんだ
唇のない声は
歯がない口腔を通って
意思のない言葉になる

”おまえは”

お前は

”もう”

早く

”あいするな”

死ね
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