和解/葉leaf
くすんだ電灯をよけながら
朝の湿った街路を出勤していると
自分は朝に愛されている
豊かな抱擁と絶え間ない言葉と
この昇りでも下りでもない坂を歩き
最後にたどり着くのは
大地とはまた別の球形だ
ある日一羽の鳥を持ち帰り
「革命」と名付けた
ある日一匹の猫を持ち帰り
「改革」と名付けた
ある日一匹の蛇を持ち帰り
「改善」と名付けた
蛇だけが生き永らえ
ほかはすべて死んだ
「人権侵害」は標語ではなく
現実に起きる出来事だ
ほら君にもあるだろう
自分の「尊厳」を踏みにじられたことが
だが「尊厳」も「人権侵害」も
インフレーションで強さを失った
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