家族という死体のうえに/田中修子
わたし パソコンでした。
あなたがたは小学生のわたしにもコマンドを打ち込みます
わたしはパソコン
かんぺきなセリフと かんぺきな笑顔。
おハシを止めるとおかあさんは
すうっと無表情になるの、胃がいたくてもう入らないよ。
「この食材は添加物が入っていないからとってもいいの」
「だね! わたしとっても恵まれてるね!」
ムシャムシャムシャ
食卓の話題は今日も戦争のはなしです
お父さんは大げさに手をふってヒットラーみたいだなぁ。
「まぁ こんな政権を選んだ 国民が悪いのさ」
「だね! 自衛隊にはそういう人がいって かわいそうだわ!」
ムシャムシャムシャ
まぁ な
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