『かもめ』に寄せて/坂本瞳子
 
美貌の横顔を真青に埋めて
寂しげな眼差しを遠くに投げる
翼が欲しいと叫びたい心は
襟の白線で縛り付ける
黄金の前髪が耳へかけて描く波は
柔らかに繊細を奏で
そして僕は思い知る
手が届くことはないのだと
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