詩を午後に/番田 
 
誰もいない
誰かがいるような気のする 夕暮れ
コントローラーを握ってはいないが 固まっていた
そんな日に 僕はいた


そんな心は死んでいくのだろうか
それとも生きてはいないのか
生きる意味を知らさせられた
しかし 体だけは 生きている


12月ともなれば 一人の体
外は暗く 街は夜にさせられた
釣り人が跡形もなく立ち去った護岸に
影を潜めて歩いていた 僕がいた


僕はこの道を何度通ったのだろう
通り過ぎる人としての日々
屋形船に起こさせられた幾重もの波を見ていた僕は
そして 点滅する看板を 通り過ぎた

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