骨/印あかり
 
鉛を擦った袖が
すっと高い
青空にひらめいて

手を振りかえすと
穂波へ消えていった
あなたを
好いていたんです


あなたの骨の中には
あの青い光が詰まっていて
きらきら きらきら
溢れてきました


それを知っていたら
どこにも行きませんでしたか

知っていながら
行ってしまったのですか
戻る   Point(12)