走破/385
曇り空が頭上低くのしかかって
視界まで狭くなってんだ
やる気ないのを
天気でごまかそうなんてのは
ただのまやかしなんだがね
菓子パンかじるの面倒で
鳩に投げつけてやった
昼休みの公園は
幼稚園帰りの子どもの笑い声や
正体不明のおっさんの
力ないほっぺたで出来ている
こんな日こそ
無意味にゴールに走り出す
根拠ないエネルギー欲しいんだが
あいにくまったく脳内物質が
足りていないみたい
降り出した雨が描き出す
不規則な模様
バルタン星人に見えるほど
無邪気な想像力をください
あるいは創造力の
書類の束にどんな美しいバラの花描いても
花束になるわけないなら
ここで少しうたた寝て
白いシャツに水玉でも作っていようか
それともこのままどこかへ
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