ブリック・バイ・ブリック/ホロウ・シカエルボク
 
過ぎるとまともな人間は自分のことばかりを見るようになる、他人を介して己を騙ることに何の意味もないということに気づくからだ…俺は今朝妙に青味がかった夢を見た、だから始めは青い夢について書こうと思った、視覚的にそれはとても話しやすい出来事に思えたからだ、けれどそれは実際に書こうとするとひどく味気ないものに思えた、きっとあまりに視覚的に過ぎたせいなのかもしれない、イメージを通り過ぎるとただの映像になってしまう、たとえそれが非常に難解なアングラ映画のようなものであったとしてもだ、イメージをイメージのままに留めることだ、鮮明な映像になってしまってはいけない、画面に映し出された瞬間にすべてを語ってしまうような
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