2017年のロックンロール/葉leaf
不毛な恋の戯れは終わった
人生の正午が満ちるとき
実り多い複雑な愛に包まれる
孤独を競い合った仲間たちも
今では社会の不可欠な成員で
もはや孤独でいることが許されない
すべてを失ったつもりでいたが
それは膨大な未来を持つ者の特権で
今では限られた未来に鉱脈を探っている
自分は汚れてしまったと嘆いていたが
汚れなければ克服できない困難を
汚れた自分は華麗にクリアしていった
甘美な絶望一色の雪原には
安っぽい美しさしかなく
希望の荒野にこそ新しい美が宿っていた
2017年
それでも俺はロックンロールを聴く
意味は特にないし
理由も特にない
戻る 編 削 Point(1)