絡める脚と はちみつの、ひみつ。/水戸 うしん
赤な影に重なった
愛おしい人を、抱き寄せたら
鐘がなった。
いくつの季節を超えたから
ぬくもりが。空間と時間。を
止める魔法をかけたの。
綴る詩も、唄も、歌も
はちみつ。と、鐘に委ねてみる。
遠くから聞こえた
あれは、ふいに来るモノ。
アメジスト色の水の音。
そんな紫なのに。
口移しで飲ませたくれたのは
おれんじジュース。
優しい目を。
たくさんの(しずく)を、
熱を。離したくなくて
脚をアナタの腰に絡める。
おれんじジュース。
私の中に染み込んだら
波がごうごう荒くれ。思わず
果ててしまった私、紅潮しては
ムイロ。になりました。
戻る 編 削 Point(6)