おぼれる/葉leaf
生とは惰性、と言いかけてすぐさまそれを遮る。人生を惰性で過ごさないための詩であり批評であった。シンフォニック・メタルがいよいよがなり立てる。現実の生活に精神と肉体を浸食されながら、それでも現実の生活を詩と批評で言い表すこと。むしろ現実の生活こそが詩と批評の大いなる源泉であるということ。労働で摩耗した精神が逆に労働を支配し所有すること。そのような危うい均衡の上で、私はいよいよアクセルを踏む。おぼれてもいい。おぼれたことをきちんと所有すること。襲い来る人生への復讐は人生への所有権の申し立て以外ではありえない。
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