鳥たちと/秋也
 
黒い鴉は社の神木に止まり
夕闇を睨み
一鳴き二鳴き
淡い月に目を細める

白い鴉は高い空を舞い続け
光へ光へ遊ぶ遊ぶ
眩しさで霞
神様とかくれんぼ

鴎は夜明け前
船たちのエンジン音にも負けず
煙くとも
傍らに陣取り
行けるところまで
風と海と波を漕ぐ

僕は母が握ったおにぎりを頬張り
ランドセルを背負って
学校へ急ぐ
今日も友達と給食が待つ

今日の中休みはサッカーでヒーローになれるかな
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