ごっこ遊び/花形新次
仲良しごっこ
詩人ごっこ
世の中から
つま弾きにされた
落ちこぼれどもの
誇大妄想が
編み出した遊び
互いの傷を舐め合って
自分にも
まだ何かしら
生きる意味はあるんだよって
誰かに言って欲しいから
薄っぺらな
言葉で
薄っぺらな関係を結び
その中で満ち足りた
気分になる
しかし
リアルは何も変わらず
この先もずっと
落ちこぼれのまま
クソのまま
望みを無くし
やがて自死する
仲良しごっこ
詩人ごっこ
ごっこ遊びがなくなれば
それは世の中が良くなった証拠
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