水色の/水菜
水色のワンピースが風に揺れてるのを右頬の肌で感じてるわたし
そのひとの顔は見えないけれどわたし、すごく綺麗だと思ったの
きっと、風の精は水色の風に笑ってると思う
流れていく雲
あっという間に空には白い雲がなくなって
水色の空がわたしを覆ってる
圧倒的な
空間の
何も存在しない
空間の空洞
水色
ねぇ、
少女を女にするのは何ですか
少年を男にするのは何ですか
わたし
自然
水色の
DNAは、それを知ってるのかしら
わたし、まだ、きっと半人前の水色
空洞の水色
大人にはなりきれていないこと知ってる
何千年、何億年、何十億年前の
わたしのDNAが海にいた頃の記憶ですら
そんな前ですらの
それが
きっと知っていて言うの
体の奥から
あなたはまだ空洞の水色
ねぇ、少女を女にするのは何ですか
水色のワンピースが風に揺れる
右頬にそれを感じて
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