少年はギターを抱いて眠る/岸かの子2
 
偽善で覆いつくされたこの世界はいつも
優しい言葉を待っているのか待っていないのか
閑寂の中に一抹の寂しさを覚えるのは
大人に慣れてしまったのか
人は簡単に人を裏切る いつもだよな

偽善で覆いつくされたこの世界はいつも
凡百な毎日は よぉ俺たちは野良犬以下かもな
会話はいつも夢の話
退屈な毎日がリフレインするばかりだ
蝕む暑さにくたくたになってチャリンコこいで
路上で歌う
小銭が少し
二人でビール半分ずつの日当だ

昼下がりの片隅 俺たちはギターを抱いて寝ていた
どこにもいけるあても無くなったな
どんちゃん騒ぎもできねぇな
金は大事だけどお前とお前のギターがあれ
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